01年12/22-30槍ヶ岳硫黄尾根

メンバー:井田(AC2)/新谷(F2)/牛田(顧問)


12/22:入山は降りしきる雪の中。今年は、七倉まで入れてもらえず、真っ暗闇の葛温泉の先でおろされてしまう。 あるいている内に薄明るくなり、七倉につく。北鎌に入るJECC2人パーティが一緒。


吹雪の中で高瀬ダムの登りは、毎回うんざりする。とぼとぼあるいてるイジラとテンジン。トンネルに入り一息つく中村とイジラ。

林道終点でJECCに追いつき5人でラッセルする。トップは、ひざくらいまでもぐる。中村は、湖水が切れるあたりで渡渉していった。 湯俣直前で、後から「ハッ」「ホッ」というかけ声とともにあらわれたスノーシューの阪神・巨人風二人組隊にあっというまに追い抜かれる。年が明けてわかったのはTUSAC。 話さなかったけど、TUSACなら山であったのはなんと1978年11月末のハシゴ谷乗り越し以来だ。かれらは先行し、そのまま水無川へ。 僕らはJECC隊といっしょに湯俣の青嵐荘の冬小屋を借りる。


12/23:湯俣の冬小屋から出発。



水無川に入り水をくむ。取り付きはこの辺かな。結構もぐる。
すぐにあがれた。あがったところは広い場所。でも、いきなり膝上のラッセルを強いられる。
だんだん急になり、所々細いところやガレも出てくる。ラッセルが、だんだんきつくなる。あ!槍が見えた。
この日は、この先P2手前のやや広くなったところで沈。 しかし、このペースだと抜けるのは1日休みいれて29日か。と思う。


12/24:天気わるし。降雪の中、あさ一番から「ど」ラッセルを強いられる。

雪が締まっていないので、傾斜が出るとすぐに胸までのラッセルになっちゃう。

P3からの懸垂下降。 おりたらすぐにラッセルだ。ちっともすすまん。

ここは、どこだ?なんだ、P8はまだあんな先かよ。あれを越えんと小次郎のコルにつかんのか。天気悪いし、明るい内につくんかなあ。
天気が悪く硫黄岳すら見えない。

ザイルはいらんかと思ったが、岩がぼろぼろなので安全のために出していく。

ペースが遅くなりだしたので、気合いを入れ直して進む。P8直下はけっこう急。のぼりきってようやくP8だ。

下りにかかるが、もぐる。胸までかと思いきや、ところどころ首までもぐってしまう。 下りのくせにコルまでなかなかつかない。きょうは前半戦井田とシンタニ、中盤シンタニ、後半イジラでラッセル。


12/25:小次郎コルのテント。今日の天気はよさそう。

北鎌尾根が赤く染まる。でも寒い。

細い尾根を越えるとルンゼ状。そのままん抜けれるかと思いきや、ラッセルしてると下の石が出てきてしまい、不安定なガレ場登り。 一ヶ所あまりに不安定なのでイジラがトップでそこのためだけにザイルを出す。傾斜はかなり急だ。

硫黄岳へののぼり。下をみると硫黄岳前衛峰群がずいぶん低くなった。ようやく先が見えてきたが、
当然のようにひどいラッセル。しかし、昨日一日であんだけしか進んでへんの?うーん。先が思いやられる。


千丈沢の景色が広がり、北鎌のむこうに槍が高く見える。しかし硫黄尾根の赤岳主峰群ってどこまでも低い尾根やなあ。

ようやく硫黄岳に着き、しばし休む。野口五郎、鷲羽から三つ又蓮華方面。
はたして中村どこまで行ってるンやろうか。と口々に話し合う。
硫黄台地の端までいき、沈。


12/26:冬型。気温低く、風が強い。雪はそれほど降らない。やはり、この辺は剣なんかと違うし、そもそも標高低いから。

岩稜を覗いてみる。右におりてルンゼの下降だな。

雷鳥ルンゼの懸垂下降。安定してればザイルなんかいらないだろうな。 しかし、寒気が厳しい。50mx2でおりきって、左の岩稜へもどる。




南峰へ向かう。多少千丈側を巻くが、大体はリッジ通しでいける。千丈側にでると、風がおだやかになり思わず休んでしまう。上は時折晴れるがとくに湯俣側から地吹雪状態。



南峰から赤岳前衛峰群。いよいよ核心だ。しかし、奥にみえてる赤岳1峰は結構むつかしいかも。 最初のうち、湯俣側に下降して小ピークをいくつか巻いてしまう。




P4(P5?)の登り。実は、一個まえのピークが難しかった。いずれも、テンジントップで突破する。 じつは、P3(P4?)のピークの下りでテント張れそうな場所があった。でも、テンジンは勢い込んでP4(P5?)下のコルにいってしまう。 一段岩稜をあがり、そこからフェースの登攀。残置ハーケン数枚有り。しかし、雪は全くあてにならん。がりがりやってると取れてしまいボロボロの岩になる。ジッヘルしてるとひどく寒い。結局時間切れ。もどってさっきの場所にテントを張る。


テント場から先を見る。中山沢のコルまでに岩峰が2つ3つ。その先、赤岳1峰がそびえる。うーん。やっかいそう。
12/27:天気は悪いがいくしかない。


フィックス頼りに、P5を越すと、アプザイレン50m。これが大変トホホなことに。。
P7?上までいってシンタニが右往左往している。湯俣側へ懸垂。2つ3つ岩峰を巻いてしまう。
テンジントップでいったん稜線にもどり、こんどはイジラトップで千丈側におり小ルンゼをつめてリッジにあがる。


ナイフリッジにフィックス50m。ようやく先が見えたか。しかし、天気は悪くなる一方で、これでは中山沢のコルまでかも。 もういちど、ハーケンピンで湯俣側におり、P8を巻いてしまう。リッジにもどると、中山沢のコルが真下に見えた。 しかし、全然進んでへんやんか。
12/28:天気はもう最悪。でも、いくしかないで。ホントは休みたいけど。コルから取り付きまでで、すでに途方もないラッセル。こイチ時間かかっちゃう。 イジラトップで取り付き、雪面をあがるが、雪が薄く岩登りと化す。


1ピッチ目。フォローするテンジン。下からと上から。雪がどんど降り積もり、トレースはすぐ埋まっちゃう。

2ピッチ目。フォローするテンジン。この先、3,4ピッチは傾斜がやや緩くなり、岩稜の基部をいくが首までもぐる。 一度、ステップが全くきまらず、どんどんもぐり、ザイルのおかげで戻れたときはホント怖かった。


4ピッチ目の終了点で、テンジンにバトンタッチ。でも簡単じゃなかったみたい。


ようやく赤岳1峰にあがる。4時かよ。もう。

懸垂でおりてそこから、ワカンに変えてもうヒトがんばり。少しでも、先にいっとかんと帰れんくなる。 暗くなるまで3ピッチダブルボッカで、2峰直下までいく。
12/29:今日はがんばらんとほんまにピンチ。でも、天気は良さそう。

暗い内から行動開始。大天井から日が昇る。

三つ又蓮華から双六。真っ白で、びっくりするくらいきれい。モルゲンロートで赤く染まる。

P4にむかうシンタニ。ふりかえると、P3上にテンジン。

ここらのラッセルは、ここまでもぐる。とにかくがんばる。

ようやくダケカンバ平。はじめて3人一緒になって休む。ここまでくればちょっと安心。

気力を振り絞って西鎌尾根をめざす。

雪の間から、槍の穂先が見える。

ようやく硫黄尾根の終わりが近づき、来し方をながめる余裕も。

ついに、西鎌にでた。よろこぶテンジンとイジラ。でも、こっからあとが大変だった。すでに、強風でとばされてくる氷で顔が痛い。 こっからあとは、写真とる余裕なし。

12/30:写真取る余裕、まったく無し。 ひどかった。