四次元の生態学-花粉分析は景観復元の道具となりうるか?-

  日本生態学会第49回大会自由集会 2002年3月26日火曜日 東北大学>

集会の趣旨

  古生態学は時間軸に重点をおいた生態学であるが,従来,空間スケールが広く,現生の生態学の対象とはかけ離れている場合が多かった。近年,堆積盆の大きさ,花粉組成と植生の関係,花粉堆積量などを十分に考慮し,空間スケールを明確にした研究が行われており,現世を対象とする生態学と古生態学との間で,共通の議論が可能となりつつある。この集会では,そのような研究例を紹介し,“四次元の生態学”の可能性および課題を明らかにして行きたい。

話題提供者及び演題
  米林 仲(立正大学地球環境科学部):現在の花粉組成と現存植生との比較による湿原植生の空間配列復元
  佐々木尚子(京都大学大学院農学研究科):他分野資料との相互検証による過去数百年の植生復元
  紀藤典夫(北海道教育大学教育学部):年間花粉堆積量を用いたブナの到達時期の推定

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